バラバラな職場には、こんな共通の特徴があった

 バラバラな職場には、共通の特徴があります。もし、結束力が不足していると感じている職場なら、その特徴が見え隠れしているでしょう。

 たとえば、真剣になれてワクワクする組織の共通目標がないと、結束に向かうことは難しいでしょう。チーム全体で前向きなことを考える時間がない場合も同様です。目標もなければ、未来に目を向けて考える時間もないのでは、日々の仕事をこなすだけになっていき、結束力を発揮するにはほど遠い状態です。

 キーボードを叩く音しか聞こえてこない職場、リーダーがメンバーのやっていることを把握できていなかったり、リーダーが打ち出した方向性をメンバーが信頼していなかったりする職場も、結束力は強くなりません。意思決定がブレることが多い職場も同様です。

 リーダーが積極的にメンバーの悩みを聞いているのに、きちんと解決していく動きにつながっていないときも結束力は低下します。これもリーダーに対する信頼が揺らいでいる状況です。

 仕事のやり方でも結束力の弱い職場には、特徴がいくつかあります。メンバー同士でサポートし合う役割がハッキリとしていないので、助け合うことができない職場。誰からも業績や結果を向上させるアイデアの提案がない職場。リーダーの指示がなければ、メンバーは動かず、安心してものを言えない雰囲気の職場。「見ない・聞かない・言わない病」になっている職場も問題です。

 こうした職場では、お互いの行動に関心を持たず、無反応であることが多くなりますし、アイデアを出した人、提案した人にそれを実現する責任が割り振られてしまう、といった結束力を低下させる事態が常態化します。

 そしてなにより、このようなバラバラな職場では、仕事のできる人ほど、さっさと辞めていく傾向があるはずです。「ここにいても、いい仕事はできない」とか「この上司の下では自分は成長できない」と不満ばかりが募っていくからです。

 せっかく、優秀な人材を集めても、このような職場に配属すると、大きな成果は期待できませんし、辞める口実を与えているようなものです。

 チームがバラバラな状態にあるとき、その責任の多くは、リーダーにあります。リーダーの何気ない言動が、信頼関係を崩しているのです。