主要国の多くで生産活動が頭打ちとなっており、このことが世界経済の先行きに暗い影を落とし、中央銀行が新たな刺激策を講じる可能性を高めている。  世界の鉱工業生産は2018年の年初から弱含んでいる。この生産活動の減速を巡っては、貿易摩擦によるものなのか、それとも長期的な景気拡大を受けての一時的な停滞なのか、エコノミスト間でも意見が分かれている。  中銀が恐れているのは、生産の停滞が長期化することで、その悪影響が経済の広範な領域へと波及することだ。 欧州の製造業は英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)や中国を巡る貿易摩擦の影響で厳しい状況が続くと予想されている。