6月28日からの大阪G20サミットの際に、トランプ大統領と習近平国家主席が、昨年12月のアルゼンチンのG20以来の首脳会談を開く見通しになった。
首脳会談は、世界経済のリスク要因になっている米中対立を打開する糸口を探る思惑からだが、米中の紛争は、制裁・報復関税をかけあう「貿易戦争」から、「中国製造2025」に代表される産業政策とかかわる構造問題、そして未来技術・未来産業の主導権争いまで拡大している。
仮に会談で一時的に“妥協”に達したとしても、米国の中国に対する警戒や懸念は強い。
「自主技術育成」
「製造業高度化」が狙いだったが
米中の貿易協議で、米国側が警戒感を隠さないのが、2015年5月に発表された中国の次世代産業政策「中国製造2025」だ。