ダイエットをして体重は落とせても、一番落ちてほしくない胸から落ちてしまい、なぜか下半身は太いまま……なんてことありませんか?こんなお悩みに答えをくれるのは、18年間ダイエット女性の食事記録をとり、細かく体のサイズの変化を計ることで「何を食べると、どこが太るか」を研究しつづけてきた、プロポーション研究家の蓮水カノンさん。著書『下半身からやせる食べ方』の中から、4000人に指導した運動なしで、やせたいところからやせる食べ方を教えていただきました。

私はこれまで、青山のダイエットサロンで18年間、食事指導によるプロポーション改善のお手伝いをしてきました。サロンでお客様の食事記録のデータをとり続けていると、一般的にはダイエットや健康によいと言われているのに、実は下半身太りや部分太りになりやすい……そんな食べ物が本当にたくさんあるということに気がつきます。今回は、下半身やせと一緒に実現したい!というリクエストの多い、バストアップについてご紹介していきます。

豆乳・乳製品でバストがたるむ?!

豆乳・乳製品じゃなかった! 胸が大きくなる食材

バストが垂れて、縦長になっていると悩む方の食事記録を見てみると、子どもの頃から牛乳を毎日飲む習慣があったり、ヨーグルトや豆乳をたくさんとっていたりすることが多いようです。牛乳に限らず、乳製品に含まれる脂質は皮膚をたるませる原因になりやすいもの。場合によっては、バストが棒状にたるみ、I字型になっておへそまで垂れてしまうことも。

「牛乳じゃなくて豆乳なら、バストアップになるでしょ?」と言うお客様も多いのですが、食事記録にあたたかい牛乳がよく出てくる方も、豆乳派の方も、同じようにデコルテあたりにふんわりした脂肪がつき、バストがやわらかく、垂れぎみになっている人がとても多いのです。

サロンのお客様で、カフェラテを毎日のように飲み続けた結果、バストが垂れてしまった方がいましたが、乳製品を一切排除したところ、1年程度で改善しました。乳製品でバストを大きくしようとしても、ハリがでず、垂れてしまって、なかなか難しい。では、バストをきれいに大きくするためにとるべき食材は何でしょうか。答えは、肉。

バストにもっとボリュームがほしい方は、朝から肉や赤身の魚をとりましょう。あるGカップの方の食事記録を見たところ、なんと朝からハンバーグを200グラムも食べていました。彼女にとってはいつものことだそうで、ほかの胸が大きな人たちの食事記録を見ても、朝からしっかりと食べていたり、肉をよく食べているという人がとても多かったのです。私もさっそく彼女たちの真似をして、「夜に偏りがちだった食事を午前中にシフトして、朝食にも肉・魚を食べる」という実験を開始。すると、下半身を太らせることなく、バストはプラス10センチ。驚くべきことに、運動せずに筋肉もつきました。

もともと胸が小さい方はあきらめがちですが、ダイエット中も肉・魚をしっかりとれば、必ずバストアップします。たとえば、バストが80センチ以下という方は、最低でも1日1回、100グラムの肉・魚のおかずを食べると、バストは83センチ、すなわち9号サイズの服くらいのバストに育ちます。

私が『下半身からやせる食べ方』の中でご紹介している、「下半身からやせるメニュー」にも、肉or魚が入っています。きちんと食べてバストを育てながら、下半身やせもできる、味付けや、調理法のちょっとしたコツを紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

【著者プロフィール】
蓮水カノン(はすみ・かのん)
1970年生まれ。プロポーション研究家。運動生理学、解剖学、心理学などを学び、「体重」だけでなく「体形」を整え、美しいボディラインをつくるサロン「キレイファクトリー」を青山にオープン。18年間で述べ4,000人の食事&生活指導を行い、体重、サイズ、肌質を改善。ダイエットを成功に導いている。著書多数。