米国への難民申請者が収容されている施設の劣悪な環境や強制送還計画を巡って国内では批判の声が上がっているが、米政府高官は、対処しきれないほどの膨大な人数の移民が南部国境を越えて米国に押し寄せていると釈明している。ケビン・マカリーナン米国土安全保障省(DHS)長官代行は7日、ABCテレビの政治討論番組「ディス・ウィーク」に出演し、「非常に困難な状況であることを理解してもらいたい」と述べた。DHSの監査総監室は先週公表した報告書で、横になる空間もない部屋に何日も収容されている移民がいるなど悲惨な状況だと指摘。査察に訪れた政府当局者に移民らが救いを求めるケースも見られた。「ディス・ウィーク」に出演したラシダ・タリーブ下院議員(民主、ミシガン州)は、収容施設の床でそのまま寝て15日間も入浴していない人もいたと指摘。移民がトイレの水を飲むよう言われているとも述べた。