日本の中央銀行が19日、政策金利を1995年以来の水準に引き上げたことで、東京は夜のディスコが盛り上がっていた1990年代に戻ったかのようだ。日銀の金融政策正常化の動きは、2020年代の主要経済ニュースの一つになっている。われわれが言えるのは、衝撃に備えよということぐらいだ。世界の基準で見ると、日本の金利は依然低い。19日の利上げの後でも日銀の政策金利は0.75%であり、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策金利誘導目標(3.5~3.75%)、イングランド銀行(英中銀)が定める英国の政策金利(3.75%)、欧州中央銀行(ECB)が定めるユーロ圏の政策金利(2%)を下回っている。日銀のインフレ抑制の動きは、他の中銀よりペースがはるかに遅い。日銀は今回の利上げサイクルが始まった2024年3月から21カ月間で(開始時のマイナス0.1%から)合計0.85ポイント引き上げた。FRBは22年から23年にかけて、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を16カ月で5.25ポイント引き上げた。日本の政策金利は、インフレ率が約3%であることを考えると、依然マイナスだ。