逃亡犯条例の改正に反対する横断幕
香港では今も街の至るところで6月12日の発砲事件を独立的に調査することを求めたり、逃亡犯条例の改正に反対する横断幕が掲げられている。上の写真は香港島西環 Photo by Yoshikazu Kato

 7月7日午後3時16分。筆者は中国本土からの出張帰りで、高速鉄道「香港西九龍」(Hong Kong West Kowloon)駅に到着した。いつものように、まずは中国本土側から出国し、国境線を越え、続けて香港側へと入国した。

 鉄道のチケットを持って改札口を抜けると、駅の係員や警察など多くの関係者が駅構内を埋め尽くしていた。不審者と思われる中年の男性が、駅の片隅で男性警察官5人くらいに取り囲まれていた。複数ある出口は封鎖され、K口からしか駅を出ることができないという標識が、至るところに掲げられていた。

「今日の午後、これからデモ(中国語で「遊行」)があるからこのような措置を取っているのですね?」

 普通語(マンダリン)で女性の駅係員にそう問うと、特に何かを隠そうとか、ちゅうちょするとかいう様相も見せずに、「そうです」という答えが返ってきた。「ご迷惑をおかけして申し訳ございません」という態度がこちらに伝わってきたのが印象深かった。