宅配アプリの競争激化、レストランも反撃
料理宅配アプリが激しい競争を繰り広げる中、第三者の宅配サービスを縮小するレストランも出始めた Photo:Jason Henry/The Wall Street Journal

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 オンラインの料理宅配サービスは、いったい誰が誰に貢献しているのかますます分からなくなっている。

 米国ではオンライン料理宅配市場の熱気は健在だが、キーバンク・キャピタル・マーケッツのデータからは、宅配サービスを提供するレストランの軒数が伸び悩んでいる可能性がうかがわれる。これは業界全体の長期的な成長を抑えかねない。レストランの選択肢の多さは宅配アプリの普及の鍵を握っているからだ。

 料理宅配アプリへの資金流入は続いている。シティリサーチによると、2018年初め以降、未上場企業のドアダッシュとポストメイツはそれぞれ18億ドル(約1940億円)と4億5000万ドルを調達した。未上場企業に加えグラブハブや米配車サービス大手ウーバー・テクノロジーズなど上場企業もシェア争いにしのぎを削る中、こうした資金の大半はマーケティングにつぎ込まれている。

 消費者は財布のひもを締めていないが、レストラン自体が市場の成長に足かせとなる可能性がある。キーバンクが企業の報告を基にまとめたところでは、オンライン宅配サービスを提供するレストランの数は2月から6月までに10%増加した。前年同期は36%増加していた。

 宅配アプリは多くのレストランが新規顧客や常連客を獲得するという点で成功を収めているとはいえ、店によっては最大30%ともいわれる高い手数料を支払っている。テークアウトが定着している大手チェーンではまだ経済的に理にかなっているが、全てのレストランにそれが当てはまるわけではない。