Fさんが64歳まで10年間アルバイトを続ければ、合計1000万円の収入を得られますから、取り崩し額は年間68万円×10年間で680万円です。アルバイトを始める55歳時の保有額は5032万円ですので、10年後は4352万円の金融資産を保有していることになります。

 65歳以降は、公的年金を受給することになります。年金保険料を現在の会社に勤め続けて60歳まで支払った場合は、年間150万円にプラスして年金基金から年間20万円を受給予定とのこと。しかし、リタイア後は国民年金となり、目減りすることが考えられますとご相談にも書かれています。どのくらい目減りするか難しいところですが、リタイア後も国民年金保険料を支払うとして、65歳以降は合わせて年間130万円を受給できるとしましょう。

 お母様が亡くなる年齢を95歳と仮定したので、お母様がその年齢に達するFさん66歳までの1年間の取り崩し額は38万円(168万円-130万円)になり、金融資産の残高は4314万円になります。

 お母様が亡くなってからは、毎月の支出がご相談に記載の通り20万円に増えたとすると、年間支出額は240万円になり、年金額が130万円ですから差し引き110万円の赤字、つまり毎年110万円を金融資産から取り崩すことになります。

 66歳時点の金融資産保有額が4314万円ですから、同額の取り崩しが続くとすれば、39年強、105歳までカバーできる計算になります。この試算には、記載のない退職金、相続財産、失業給付金を含めていませんから、これらを含めれば、今すぐリタイアされてもFさんが経済的に困窮することはないと考えられます。

95歳以前に貯蓄が枯渇する心配なし
2年を待たずに早期退職を

 ただし、ここまでの試算はお母様が95歳までご存命のケースです。お母様が元気でいらっしゃるのに亡くなる話しばかりで恐縮してしまいますが、90歳で亡くなるケースも考えてみましょう。