犯罪防止に役立つ
盗難に対しては非常に強い機能

 もうひとつ大事なのは、犯罪防止に役立つ、という点だ。もしクルマが盗まれたら、スマホアプリから自車プレートに「盗難車です」というメッセージが送れる。スマホのGPS機能で盗難車の位置も特定できる。

 米国では子供の誘拐事件が起きたとき、“アンバーアラート”と呼ばれる緊急信号がすべてのスマホユーザーに送られる。多くの誘拐はクルマによる連れ去りだから、Rプレートにアンバーアラートが表示されれば、多くのドライバーに迅速に危機の発生が通知できる。

 Rプレートそのものがクルマから外された、壊されたという場合は、オーナーのスマホにすぐに信号が送られる。まさに盗難に対しては非常に強い機能を持っている。

 カスタマイズ面は、現時点では白地に黒表示、あるいは黒地に白表示などが選べるほか、文字メッセージが表示できる。近い将来、イラストや絵文字なども表示できるようになる予定だという。そうなるとライセンスプレートを広告として展開するビジネスが登場するかもしれない。

 Rプレートはパーキングメーターと連動して自動的に駐車料金を支払い、その情報(何時何分まで料金を支払っている、など)をプレート上に表示できるようになる可能性がある。時間を超過しても自動的に延長料金を支払うから、パーキングマーシャル(駐車専門の見回り警察官)から違反チケットをもらう確率はゼロとなる。

 現在、Rプレートを正式に認めているのはカリフォルニア州とアリゾナ州だけ。カリフォルニア州ではデジタルプレートを見かける機会が多くなった。今後、全米で確実に広がるだろう。

 Rプレートの価格は、テレマティクス機能が付いたプロ仕様が699ドル(約7万7000円)+設置費用。またユーザーはデジタル機能を利用するために毎月7ドル(約770円)を払う必要がある。やや高い、という印象はあるが、今後、全米に広がり量産態勢に入れば価格は下がる可能性は高い。なお、機能の一部が制限される廉価モデルもある。

 1ヵ月7ドルで利便性とセキュリティを購入するか、従来の金属製ライセンスプレートでいいと思うか、クルマのオーナーの考え方がプレートに表れそうだ。

 各地に設置される監視カメラに代表されるように情報管理社会が進展すると、日本ではクルマのフロントガラスの車検シールが狙われるのだろうか……。

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(報告/土方細秩子、まとめ/CAR and DRIVER編集部)