上司に悩みを相談したいけど、使い慣れない敬語で話すだけでも一苦労。こんなとき、どうすればいいんだろう?いまさら聞けないカイシャのあんなことやこんなこと。“楽天的キャリアナビゲーター” 前川タカオがズバリお答えします!
A9:うまく話さなくていいから、
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仲のいい友達だったら相談するのもラクだけどなぁ。確かに上司って、どういう話し方したらいいのか、難しいよな。学生時代のバイト先マネージャーとは、ちょっと感覚が違うし。普段の挨拶だけでも、使いなれてない敬語とか言葉を選ぶのに一苦労なのに、仕事の悩み相談ともなると……。
ちょっとズレるけど、まずキミの上司世代が置かれている状況から話そうか。彼らは、日本がバブル景気でイケイケドンドンだった時代に働き始めた。就活も特に苦労せず、会社も業績がよかったからフツーに頑張ってたら給料も出世も手に入ると思ってた。ところがあっという間にバブル崩壊。
上の世代がどんどんリストラされ、採用抑制で後輩もほとんど入ってこなくなった。業界の競争も激しくなって、残った彼らには仕事が増える一方。人事制度も競争激化に合わせ、年功制から能力主義、成果主義へと激変。正社員を抱える余裕のなくなった職場には、契約、派遣、業務委託社員も増えていく。
1980年代に8割前後だった雇用者に占める正社員比率は、今や半分になろうとしてる。上司に求められるマネジメント技術は、当然難しくかつ複雑になる。自分が部下だったときに上を見て学んできたマネジメント手法が通用しにくくなる。ま、一言で言うと、上司は余裕がないんだな。物理的にも精神的にも。