破壊的なリーダーとして振る舞うことが最近、流行している。新しいトレンドを生み出し、ライバルをたたきのめす、情け容赦ない大胆な経営スタイルを取る人々のことだ。
そうした上司の中には、協力を邪魔したり、反対意見を抑え込んだり、ばかばかしい締め切りを次々と部下に与えたりするなど、負の側面を持つ人もいる。こうした上司につぶされないようにするにはどうしたらいいのだろう。
破壊的なリーダーは活気をもたらす存在にも、有害な存在にもなりうる。マサチューセッツ州ケンブリッジの科学系ベンチャーキャピタル企業で人事部門の上級ディレクターとして働くミシェル・クイン・スミスさんは両方のタイプの上司の下で働いたことがある。一人はバイオテクノロジー企業の幹部で、明確なビジョンを持ち、新しい発想ができる人だった。負けず嫌いだったが、横柄ではなく、反対意見にも耳を傾けた。この女性幹部は「チームのみんなが成功しなければ私が成功したとは言えない」と言っていたそうだ。
その後、出会った上司はやはり負け嫌いで発想力が豊かな人だったが、自己中心的で支配欲が強かった。スタッフの電話会議でその上司の決定にスミスさんが説明を求めたところ、上司はそれからしばらくはスミスさんと口をきかなかった。