不動産業界にIT化の波
スマート仲介とは何か
諸外国では不動産業界にIT化の波がきている。たとえば、こんな例がある。
・対面でなく、オンラインで取引する(日本では2017年に「IT重説」が賃貸取引に限定して解禁になった)
・自筆から電子署名へ(海外では「Docusign」が有名で、オンライン署名で日本でも取引ができる)
・マーケット分析ツールでプレゼンする
・自動で契約書類などを作成する
・VRで擬似内見をする
・ブロックチェーン技術で登記簿管理をする
しかし、これらは便利であって業務を効率化できるが、どれも決定的に業界を変えるだけのインパクトはない。大事なのは、不動産業者が楽をすることではない。
仲介業者にとって重要なのは、集客ができること、顧客満足度を高くしながら成約件数を増やせることの2つに尽きる。それによって、端的に業績を変えることになるからだ。業務改善で費用を最小化できても、売り上げが増えなければその意味は半減してしまうことになる。
先日、米国帰りのビジネス誌記者が「沖さんの方が進んでいる」というので、そのとき話したことを基にして、今回は「スマート仲介」のトレンドについて述べたい。