米中両国は今週、上海で貿易協議を再開したが、ほとんど進展なく2日間の日程を終えた。背景には、合意を急がない方が有利な条件を引き出せるとの思惑から、中国が「待ち」の姿勢に戦略を転換したことがある。米中は30日の夕食会に続き、31日にも4時間にわたり話し合ったが、両国から協議進展に関する発表はなかった。中国側は協議は建設的だったとし、次回の協議は9月にワシントンで行われると明らかにした。協議の事情に詳しい関係筋によると、ロバート・ライトハイザー通商代表部(USTR)代表とスティーブン・ムニューシン財務長官は今回の協議で、中国による農産物の輸入量を明確にした上で購入を確約させたいと考えていた。中国商務省は米農産物の購入に加え、購入に向けた「好ましい環境」を米国側が作り出す必要性についても話し合われたとしている。