米連邦準備制度理事会(FRB)は次の2つの点で、悪い意味で予想通りだった。7月31日の連邦公開市場委員会(FOMC)で2008年以来となる25ベーシスポイント(bp)の利下げを決定したこと、そして利下げの確たる理由が見当たらないことだ。ジェローム・パウエルFRB議長は記者会見で、米経済が好調で「先の見通しは明るい」と語った。4-6月期の経済成長率が2.1%となるなど、このところ市場予想を上回る経済ニュースが続き、FRBが金融引き締めを見直すと示唆して以降はクレジット市場の反応もよかった。
【社説】FRB議長の予測不能な「冒険」
約10年半ぶりの利下げは「保険」としての金融政策だ
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