表現の不自由展・その後Photo:JIJI

 1日に愛知県内で開幕した国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019年」の「表現の不自由展・その後」と題した企画展が、75日間の開催予定だったのにわずか3日で中止になった。

 慰安婦を表現した少女像や昭和天皇を含む肖像群が燃える映像作品など、二十数点が展示されていた。

「表現の不自由」をテーマに過去に文化施設で展示不許可になって撤去された作品を見せ、「表現の自由」について改めて議論したいという狙いがあったという。

 だが、展示内容について抗議や批判が殺到し、主催者側の1人である河村たかし・名古屋市長が少女像などの展示中止を求める抗議文を出すなどの騒ぎになっていた。

 中止決定後も、「表現の自由」をめぐって議論が続いている。

3日で中止に追い込まれた
慰安婦少女像などの企画展

 芸術祭の実行委員会の会長を務める大村秀章・愛知県知事は、企画展の中止を表明した3日の会見で、「(抗議が)これ以上エスカレートすると、安心安全の確保が難しい。総合的な判断だ」と説明した。