現在香港で起きている危機的状況は、世界がこれまでしばしば目にしてきたのと同じものだ。つまり独裁的支配者が、自由、自己表現、自治などに対する人間の本質的な欲求を抑圧しようとしているのだ。香港の光景は、1956年のハンガリー動乱、1968年のプラハの春、1989年の天安門事件、最近何週間かのモスクワの状況などを思い起こさせる。中国共産党が香港市民を震え上がらせるという、次の章が現在始まりつつある。香港の人口の約4分の1に相当する推計200万人が、香港の世界的成功の要因となった自由と自治を守るため、抗議デモに参加した。彼らの抗議の相手は中国政府だ。彼らは、約束を破ってこうした香港の自由を徐々に侵食しようとする中国政府の断固たる決意に抵抗しているのだ。