そもそも、私たちは営業の現場で、なぜ安易な必殺技を必要とするのだろうか?そして、必殺技を必要とする背景、すなわち「売れない理由」を考えたことがあるだろうか?このことを考えずに、自分の成績のことばかりを気にしていないだろうか?

営業職は
短期的視野になりがち

 営業は、「販売目標を達成すること」を会社から求められている。その責任を果たさなければならない。もし営業が結果を出せなければ、その営業は会社から評価されなくなる。

 従来の営業職を評価する人事制度では、多くの企業において、売り上げが大きなウエートを占めている。売り上げは絶対値として示されるため、評価者から見れば社員間で差を付けやすく、評価も付けやすい。

 そのことは昇給やボーナスの金額、昇格までの時間などに影響する。結果を出せればそれだけ昇給やボーナスが期待できるだろうし、同期よりも早く昇格できるかもしれない。

 一方、結果を出せなければ昇給もボーナスも平均以下になるかもしれない。昇格は同期より遅くなるだろう。誰しも「昇給0円」「ボーナス減額」「昇格の当面の据え置き」などにはなりたくない。

 だから多くの営業は、目標を達成したいのだ。養う家族がいれば、なおさらその思いは強くなるだろう。もちろん私も家族がいるから、その気持ちはよくわかる。

 また、多くの企業では半年、もしくは1年で、これまで見てきたような考え方で、営業を評価する。

 従って、多くの営業は

・勤務先からの評価をいかにして高めるか?
・結果を半年でたたき出すにはどうしたらいいのか?

 ということにどうしても意識が行ってしまうし、そこにフォーカスした物事の考え方をする。

 つまり、現在多くの企業の営業は、短期的な視野で物事を考えやすい状況にあるということだ。だから多くの営業は「どんな相手の商談でも一発で成功する必殺技」を必要とするのだ。