リセッション(景気後退)の兆しが強まり続けている。そのうち説明を加える意味もなくなりそうだ。3日にはまたひとつ、不穏な予兆が表れた。米供給管理協会(ISM)が発表した8月の製造業景況感指数は49.1と、7月の51.2から低下し、製造業活動が縮小している可能性が高いことを示した。市場の強気筋であればたちどころに、ISMの指数が活動縮小を示す水準にあっても、景気後退が迫っている兆候とは限らないと指摘するだろう。ISM指数は過去3回の景気後退局面で確かに50を割り込んだが、1998年、2003年、2016年初めにもやはり50を下回った。いずれも世界経済が本格的な下押し圧力にさらされた時期だが、米国のリセッション入りには至らなかった。
重なるリセッション兆候、無視するのは自己責任
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