ヘッジファンドのオートノミー・キャピタルは、主にアルゼンチンへの投資によって8月に約10億ドル(約1070億円)を失った。同ファンドは昨年、アルゼンチンの景気は回復に向かうと判断し、同国の国債はデフォルト(債務不履行)に陥らないことに賭けた。事情に詳しい関係者によると、アルゼンチンの100年債にも投資した。8月のアルゼンチン大統領選挙の予備選で、現職で親ビジネス派のマウリシオ・マクリ大統領が敗北すると、ファンドは大きな痛手を被るになった。予備選での敗北により、マクリ氏の再選が危ぶまれ、同氏が進める市場改革が白紙に戻る可能性が示されたためだ。関係者によると、オートノミーは8月に運用資産の23%に相当する約10億ドルを失った。