――他県が採用する補償運転ではなく、限定運転と命名した理由は?

 補償運転というと、どうしても(損害)保険をイメージすると考え、県庁内で議論して限定運転とした。

――限定運転項目の設定やアンケートの設問など地元の有識者会議らが提案したのか?

 いや、県が主体で考えた。警察庁や他県での補償運転に関する資料などを参考とした。県独自の項目としては、通学時間帯を設けた。また今後、宣言書を持つ人の運転に対する意識がどう変化したのかについての振り返りアンケートも行っていきたい。

――後付け安全運転装置の補助金との連携については、当初から考えていたのか?

 そもそもは別の話だ。限定運転については昨年から協議をはじめ、今年6月、補正予算に計上して関連書式などを作成した。(結果的に連動したが)限定運転ありきでの補助事業ではない。

――限定運転に対して、どのような効果を期待しているか?

 例えば、夜に買い物に出ようと思ったとき、限定運転宣言書を思い出して、明日の昼間に行こうか、という気持ちを持っていただければと思う。一方で、宣言したら夜間運転ができないのか、という問い合わせもあり、(宣言書の法的拘束力や運転免許との関係性など)丁寧な説明を心がけていきたい。

限定運転宣言書の表面(左側)と裏面
限定運転宣言書の表面(左側)と裏面 拡大画像表示

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 日本では何事においても、自己責任という観点で物事を考える場面が少ない印象がある。そうした中で始まった、富山「やわやわ運転」や福井「限定運転」。高齢者のみならず、すべての世代が日本の社会変化を直視するためのきっかけになってほしい。

(ジャーナリスト 桃田健史)