気に入った居場所を「守る」ためにできること

 先述した地方のスナックのように、人生2周目でホッと一息つける場を見つけるというのは大きなポイントであり、それができるのが2周目のよさでもあります。そして時には、そういう心のホーム、第二の故郷を何とかして守りたいと、サポートするのも2周目の人生のテーマだと思います。

 これはネットの投稿で知った話ですが、ある街で昔からある地元の焼き鳥店の上に、焼き鳥チェーン店が出店することになった。下の焼き鳥屋さんには昔ながらの常連さんが多かったのですが、誰が見ても大手チェーンの出店で潰れてしまうと思われた。そこで常連さんたちに火が付いたのです。「自分たちの居場所を失ってなるものか」と、今まで以上の勢いでその店に足を運び、ものすごい勢いで食べ続けたというのです。

 その結果、当初危ぶまれていた古い焼き鳥店が繁盛する代わりに、完全に優勢だと思われていた大手チェーンが逆に苦戦を強いられているそうです。実際、今このような一軒もののお店は、大手チェーンに押されたり、継承者がいなくて高齢化でやむなく閉めたりして、どんどん姿を消しているでしょう。しかし、一軒もののお店の良さは、何と言ってもそこでしか食べられないもの、味わえないものがあること。そして、何より店長のこだわり、お店とお客さんに対する愛情のようなものといった“心”を感じるところです。

 おそらくその焼き鳥店の常連さんにとっては、自分たちのホームが奪われることが何より悲しいことであり、絶対に阻止しなければならないことだったのでしょう。彼らのように、自分の居場所を作るだけでなく、守る。そのためには定期的に通い、お金を落とす。2周目は居場所を見つけるとともに、それをサポートするという気持ちと行動も大切になってくると思います。

 人生2周目では、1周目で見えていなかった景色がだんだん見えてくるようになります。がむしゃらに頑張る1周目を卒業し、むしろ肩の力が抜けて楽になる部分もあるのです。2周目だからこそできることや広がる可能性を見失わなければ、1周目よりもっと人生を楽しめるはずです。