公営競技もパチンコも
手をとり合って対策を

 厳密にいえばパチンコは遊技であり、ギャンブル等依存症の「等」にあたるものだが、公営ギャンブルよりも店舗数が多く、そのぶんユーザーの数も、依存症者の数も多くなる。「日本にカジノができたらパチンコ好きが依存してしまうのでは」と懸念する声もあるが、ギャンブルの種類によってハマりやすい人の特徴などあるのだろうか。

「パチンコにハマる人は、それをすることで安堵感・安心感を得たい、何も考えたくないという受け身で草食系な人が多いです。一方で、競馬予想など技術を要するギャンブルにハマる人は、自分の実力を誇示したいタイプの肉食系です。前者をエスケープギャンブラー、後者をアクティブギャンブラーと呼び、男性の場合は後者のほうがやや多いです」

 では、カジノの場合はどうだろうか。カジノには、お金を入れて回すだけのスロットマシーンも、ポーカーやブラック・ジャックといったスキルを要するゲームもある。

「ギャンブルの経験がある人は、なじみのあるスタイルのゲームにハマるかもしれない。ただ、カジノは全国に当面3ヵ所できるといわれていますが、これだと、まず足を運ぶハードルが高い。もともとギャンブル好きの人であれば、カジノまでの旅費を近場のギャンブルに充てたいと思うでしょうから、全国的な規模でカジノの依存症が波及するとは考えにくいですね」

 2019年5月に実施された「ギャンブル等依存症問題啓発週間」では、パチンコ業界、公営競技がそれぞれ啓発活動を行ったが、三宅さんは足並みがそろわない印象を受けたそうだ。

 さらに、「カジノが回数制限や入場料でギャンブル等依存症者をはじくことができたとしても、他のギャンブルに流れる可能性は拭えない」と指摘。今後、シンガポールなどのカジノ合法国の依存症対策のノウハウを取り入れるにあたり、業界全体での包括的な取り組みが不可欠だという。

「ギャンブル等依存症問題にふたをするのではなく、国全体で包括的な対策・周知を進めることが必要です。みんなが依存症について語り、理解を深められるような風土ができることを期待します。知識を身につけることで、本人も周囲の人も、依存症になる一歩手前で『行き過ぎた行動をしている、いつもと違う状態』に気づくことができるのではないでしょうか」