ただ一方で、会社、ないしは個人の事情によって、「どうしても月曜日の早朝に人が来なければいけない」というケースも当然あるはずです。

 実は、私も興味があったので、月曜日の午前中に新宿の街の様子を見て回りました。そもそも私は月曜日の朝にスポーツジムへ行くことにしていますが、朝の時間帯にプログラムを持っているインストラクターの先生はいつも使う山手線が止まっていたこともあり、必死になって動いている鉄道を乗り継いで、開始時間の9時にやや遅れながらもジムに辿り着いたそうです。

 どうしてもそこに行かなければいけない「個人」の立場で仕事をしている人なので、本人は必死だったと思いますが、少なくとも利用者の側には遅刻したことをとがめる空気はまったくありませんでした。ジム自体は開いていましたが、利用者も従業員もいつもより人数はかなり少なく、そして昨晩の強風の音を思い出せば「それで当たり前だろうな」ということは誰もが感じていました。

 その後、新宿の地下街を歩いてみたのですが、10時開店のお店はおおむね時間通りにオープンしていました。ただ、それなりの数のお店のシャッターが閉じているのも目立ちました。全体で言えば1割から2割くらいでしょうか。準備のよいお店は予め店先に「本日は台風の影響で、開店時間は未定となります」と貼り紙がありました。

台風の後に早く出勤しなければ
ならないと考える「個人」の問題では

 これは推測ですが、そういったお店はシフトに入る従業員の事情も勘案して、10時の開店をできないことが十分に考えられたので、その場合は開店しなくてもいいという判断を、前日のうちに下していたことだろうと思います。利用者の都合で考えれば、お店には営業時間には開いていてほしいものですが、自然災害が甚大な被害を生む傾向にある昨今、「開いていないなら仕方ない」と割り切れるくらい、社会の寛容度は上がっているように感じます。

 とはいえこの時間帯、駅は大変でした。新宿駅の改札付近の人ごみは、いつにも増して大混雑でした。ニュースを見ると、千葉県の津田沼駅は最悪の混雑でしたし、他の駅でも通勤する人や乗り換える人などで長蛇の列ができていたそうです。ちょうどこの数日前、京浜急行が踏み切り事故で運休することになったときも、代替路線を乗り継いで職場へと向かう人たちの列がものすごいことになっているというニュースも流れていました。「それでも職場に行かなければいけない」という人は私たちの中の多数派なのです。