日本郵政グループの経営構造は
巨大な「無理ゲー」

 日本郵政グループの経営構造は、「ユニバーサルサービス」を掲げながらも郵便局を維持し続けるには収益が苦しい郵便事業を、ゆうちょ銀行やかんぽ生命などの金融事業で支える構造になっている。

 しかし、銀行ビジネスは、短期的には(といっても終わるめどは見えないが)金融緩和政策による長短金利の低下と、長期的には(といっても技術進歩は早いが)人口減やAI(人工知能)・ロボットなどによる業務の置き換えで、構造的な収益不振業種に陥っている。

 生命保険ビジネスにとっても低金利は逆風であるし、日本の保険市場は飽和しており、成長性を見込みにくい。

 純粋な民間銀行は、店舗を減らしたり、人員を削減したりと、コスト削減に励みつつあるが、日本郵政グループが郵便局を減らしたり郵便局の職員を減らしたりすることには大きな抵抗がありそうだ。

 しかし、抵抗があるとしても、急速に体力が衰えつつある人が、巨体の病人を支え続けるような日本郵政グループの経営構造には既に無理がきているのではないだろうか。ネット界隈の言葉を借りると巨大な「無理ゲー」に見える。

 無理を続けてこのままの経営体制を続けていると、結局、顧客のためにならない保険や投信の販売を加速することになりそうだ。経営の問題だけでなく、社会のためにもならないと申し上げておきたい。