世界最古の哲学者・タレスを
めぐる新学説
古代ギリシャで、世界最古の哲学者といわれるタレス(BC624頃−BC546頃)に始まる哲学者が次々生まれた理由もここにあります。
タレスは面白い人で、星ばかり見ていたので、穴が空いてるのに気づかず、上を向いて歩いていたら穴に落ちてしまったという有名なエピソードがあります。
でも、これにも最近は面白い学説が出てきて、「それは違う!」という人がいる。
その人はこう言います。
「それは違う! タレスは、はじめから穴に入っていたのだ」
つまり、空をボーッと見ていてもよくわからないけれど、この穴からじっと空を見たら、ちょっとずつ星が動いていくのがよくわかる。だから穴に落ちたというエピソードは、その穴から観察していたタレスを面白おかしく書いただけという説なのです。
これだけでもすごく面白いし、十分、その可能性もありそうですよね。
額縁をつくることによって、さらに世界がよく見えますからね。
古代ギリシャの哲学者の考え方は基本的には、自然科学に根ざしているのです。
(つづく)