ルノーとの関係は
今後どうなるか

 日産にとって、ルノーとの関係再構築も大命題だ。

 日産の筆頭株主であるルノー(43%)は、西川体制に移行してから日産取締役にスナール会長とティエリー・ボロレCEOの両トップを送り込み、先述のとおり、ガバナンス改善の指名委員会にはスナール会長が、監査委員会にはボロレCEOが入り、影響力を高めている。

 だが、日産としてはルノーの出資比率を引き下げることで、「日産の独立性を高める」という意向を西川社長が主張してきた。

 ゴーンの解任で日産とルノーの関係はやや冷えた状況にあったが、ここへきて日仏両政府が9月2日に「両社が同盟の競争力を強化することを指示する」(ルメール仏経済・財務大臣・世耕経済産業大臣)という声明を出すなど、連合維持への動きが出ている。

 ルノーも出資比率引き下げの意向(その代わりに日産への電池調達をルノー主導に)が報道される一方、最終的にフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)との統合再開も狙っているとの見方もあり、先行きは不透明だ。

 FCAとの統合がくすぶる中で、日産の次のリーダーが日産の独立性を主張しつつ、三菱自動車を含めた国際連合のリーダーシップをとれる関係を再構築できるかは、日産の方向性を占う上で重要なものとなる。

 いずれにせよ、次の日産トップが歩む道は険しい。

「いっそトヨタから送り込んでもらえば」(日産OB)という声もあるほどだ。20年間にわたったゴーン長期政権の負の部分が一気に噴出している中で、次の日産トップには求心力と信頼性の強いリーダーを選ぶことが求められている。

(佃モビリティ総研代表・NEXT MOBILITY主筆 佃 義夫)

訂正 記事初出時、第19段落末尾で、「全員の名前までは公表されていない。」とありましたが、誤解を招く表現であったため、現在の表現に改めました。(2019年10月2日17:40、ダイヤモンド編集部)