スマートシティーの到来が近づいている。そしてハッカーも迫ってきているのは間違いない。われわれはそうした未来を既に垣間見ている。世界各地の都市がテクノロジーを駆使してサービスや住民をネットにつなげ始めている。まるでSFの世界だ。センサーを使用してデータ(公益サービスや交通、ゴミ収集、道路状況などに関する情報)を収集し、そのデータを使用してより多くの人により効率良くサービスを提供している。しかし、こうした急速なスマートシティー化には難点がある。都市がネットにつながればつながるほど、サイバー攻撃にさらされやすくなることだ。ハッカーは近年、ランサムウエア(身代金要求型のマルウエア)を通じて効果的に都市を人質に取り、時に複数の基幹システムを一度に何カ月も機能不全に陥らせている。米メリーランド州ボルティモアやジョージア州アトランタのように、ダメージの修復コストは数百万ドルに達しかねない。