米国は追加利下げ実施
日銀は“口先緩和”で手詰まりを露呈
欧米の中央銀行が相次いで金融緩和に転換するなか、日本銀行は 19日の金融政策決定会合で緩和策の「現状維持」を決めた。
声明では、必要な際は「躊躇なく、追加的な金融緩和措置をとる」と、前回7月の決定会合の表現を踏襲したが、黒田総裁は「前回より緩和に前向きになった」。
“口先緩和”で、利下げはできるだけ「温存」する構えだ。
だが思惑通りにいくのかどうか。
米中貿易戦争やブレグジット混迷などによる景気後退のリスクを、金融緩和で抑える「緩和競争」の様相が強まるなか、異次元緩和からの金融正常化ができないまま、「打つ手」の限られる黒田日銀の修羅場が近づく。