米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げはいつ終わるのか。18日の記者会見で質問されたジェローム・パウエル議長はこう答えた。「十分にやったとわれわれが考えたときだ」この返答がほうふつとさせるのは、米連邦最高裁のポッター・スチュワート元判事によるポルノ写真の定義:「見れば分かる」だ。パウエル氏の答えは任務の不確実性を表すと同時に、具体性に束縛されるのを避ける趣向になっている。実際、FRBの次の一手について会見の間中問い詰められながら、パウエル氏は答えにならない答えを次々と繰り出した。次の政策金利の方向性に関しFRBに「バイアス」はあるか、との質問には「われわれはフェデラルファンド(FF)金利を25ベーシスポイント(bp)引き下げるという、1つの決定を下した」と返した。
パウエルFRB議長、「何も言わない」術を習得
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