共有オフィス賃貸を手がける米ウィーワークの創業者で最高経営責任者(CEO)を務めるアダム・ニューマン氏が辞任することが分かった。注目されていた新規株式公開(IPO)計画が難航したことで、 アドバイザーらとの間でCEO職から退くことが会社にとって最善との結論に至ったようだ。関係筋が明らかにした。ニューマン氏は、親会社ウィーカンパニーの会長にはとどまる見通し。ウィーカンパニーは、ガバナンス(企業統治)の問題や収益化の道筋が立っていない点などが潜在投資家の懸念を招き、今月に入りIPOの延期を余儀なくされていた。今年に入っての資金調達では470億ドル(約5兆0500億円)の評価額がついていたが、同社に対する懐疑的な見方が強まっていることを受け、上場時の想定時価総額は150億ドル程度まで低下。社内におけるニューマン氏の立場が弱まっていた。