米半導体大手エヌビディアは人工知能(AI)推論技術について、半導体スタートアップのグロックとライセンス契約を締結した。両社が24日に発表した。最先端のAI半導体に対する需要の高まりを示すものだ。この非独占契約により、グロックのジョナサン・ロス最高経営責任者(CEO)兼創業者がエヌビディアに加わり、社長と一部のスタッフも移籍する。2016年に設立されたグロックは、AIモデルを実行するための半導体とソフトウエアを製造している。グロックが開発した半導体「言語処理ユニット(LPU)」は推論向けに設計されている。推論とは、消費者や企業が訓練済みのAIモデルに対して回答の提供や予測、新しいデータに基づく結論の導出を求める際に日常的に発生するプロセスだ。ロス氏はこれまでに、同社の設計にはメモリーが組み込まれているため、その半導体は画像処理半導体(GPU)より迅速に製造・導入でき、消費電力も少ないと述べている。GPUは通常、大量のエネルギーを消費し、モデルの訓練により必要とされる。