豪州経済は1991年半ば以降、2四半期連続でマイナス成長となる景気後退局面(リセッション)に陥ることのない状況が続いている。今年4~6月まででその期間は112四半期に達し、「世界最長記録」を更新し続けている。
なお、過去30年弱にわたる景気拡大局面のうちマイナス成長となったのは3回(3四半期)あるが、ITバブル崩壊(2000年10~12月)、世界金融危機(08年10~12月)、欧州債務危機(11年1~3月)と外部要因によってもたらされるものに限られてきた。
さらに、近年は中国経済の高成長を背景とする旺盛な資源需要を追い風に景気拡大を謳歌してきた。同国の最大の輸出相手はかつて、日本であったものの、世界金融危機を境に中国向け輸出を拡大させてきている。