当時、自動車各社は、困った顔をしていたが、ふたを開けてみれば、需要と供給の関係から日本車は米国で値上がりし、各社ともに大きな利益を得ることになった。

 各社が困った顔をした理由は定かではない。内心は喜んでいたが、米国政府を刺激しないように困った顔をしただけかもしれない。

 あるいは、本当に困ったと思っていたのかもしれない。「輸出台数を減らしても、値上がりしないだろう。なぜなら、米国の消費者は日本車を高い値段で買うくらいなら他国の自動車を買うだろう」などと考えていた可能性もあるからだ。

 それと比べると、今回はメリットが明らかである。「レジ袋が有料になったら買い物をしなくなる」という客はいないだろうし、ライバルに客を奪われる可能性もほとんどないのだから。

コンビニが行う過剰サービスの廃止にも期待

 とはいえ、現場の店員にとって、有料化は災難だろう。大量に買い物をしても、「レジ袋1枚に全部入れろ」といった無理難題を言う客がいるかもしれないからだ。

 もっとも、これを機に、コンビニも買い物を客自身が袋に入れるシステムを導入すればよいと思う。マイバッグを持参するもよし、苦労して1枚のレジ袋に大量の買い物を詰め込むのもよし、レジ袋を2枚買うのもよし。客の自由である。

 何より、コンビニの「過剰サービス」がなくなって、レジ係の仕事が減り、仕事が合理化されることになろう。

 さすがに政府の官製カルテルで「買い物を袋に入れるのは客にやらせろ」という規制をしてもらうわけにはいかないが、今回のレジ袋有料化による現場の混乱を契機として過剰サービスが減らせるのであれば、それはレジ袋を3円か5円で売ることよりもはるかに大きな収益改善要因となるだろう。

 客にとっても、混んでいるコンビニで、レジ係が前の客の買い物を袋に詰めている間待たされているより、客が自分で袋詰めする方が望ましいはずだ。

「働き方改革」などと大げさなことを言うつもりはないが、今回のレジ袋の有料化がコンビニ業界の業務合理化の契機となることを祈っている。