香港で先日行われた抗議運動の最中、デモ隊がスターバックスの店舗の正面ガラスをたたき割り、椅子を通りに引きずり出した。狙いを定めた襲撃だった。同じ屯門区の郊外でも、ショッピングセンター内のスターバックスには板が打ち付けられ、窓が割られていた。この2つのスタバに隣接する他の店舗は無傷だった。米コーヒーチェーンのスターバックスは香港で広がった反政府運動の新たな火種になっている。世界的に事業展開する同社は人種問題から銃規制に至るまで、あらゆる議論に巻き込まれてきたが、香港での問題は地元フランチャイジーの外食企業マキシムグループだ。デモ参加者たちはマキシムが中国政府寄りだとみている。香港市内の至る所で、スターバックス店舗にはスプレーで中傷が落書きされ、ポスターがべた貼りされている。人通りの多い住宅街の店舗では、外で小さな火の手が上がった。デモ参加者はボイコットを呼び掛けている。香港大学では4日、スターバックスのロゴを赤く染め「共産主義コーヒー」と書かれた大型ポスターが校内の店舗正面に広げられた。