――筆者のコラムニスト、マーク・ハルバート氏は、定額の手数料を受け取って投資ニュースレターのパフォーマンスを計算するハルバート・レーティングスの創設者
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10月の株式相場はなぜ1年で最も変動が激しいのか、本質的な原因はないように思える。しかし、そうなることが多い。
原因を説明しようとすると難しい。
まず、ダウ工業株30種平均の日々の株価変動で見た10月のボラティリティーについて、同指数が編み出された1896年以来の歴史を振り返ってみたい。平均すると、10月は1日のボラティリティーの標準偏差が他の11カ月より38%高かった。10月に近い月はなかった。
10月の株価変動が激しい理由は、説明しようとすればするほど難しくなる。以下のどの説も成功していない。
*1929年と87年の株価暴落がいずれも10月だったことから、これが響いているためだとの考えもある。だが両年を無視しても、平均すると10月の変動率は他の11カ月のどれよりも大幅に高い。
*11月初旬に行われる中間選挙と大統領選が生み出す不確実性への言及もある。しかし、10月のボラティリティーは中間選挙や大統領選の年よりも選挙がない年の方が少し高い。
*10月末のハロウィーンを年度末とする投資信託が実行する年度末取引が犯人かもしれない。いや、違う。投資信託が株式市場で大きな存在になった70、80年代の前でさえ、10月は最も変動が激しかった。
*10月は大半の企業が7-9月期(第3四半期)決算を発表する月でもある。これは平均より高いボラティリティーの原因になり得るだろうか。そうであれば、残り3四半期の決算が発表される1、4、7月にも変動率が高まるはずだ。だがそうではない。