サウジアラビアは国営石油会社サウジアラムコの新規株式公開(IPO)に向けた動きを本格化させ、月内にも上場目論見書を提出する見通しとなった。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。サウジ政府はムハンマド・ビン・サルマン皇太子が掲げる経済改革の柱として、アラムコをサウジアラビア証券取引所(タダウル)に上場させる最終段階に入っている。ムハンマド皇太子はアラムコの株式うち5%を、当初は国内で、その後外国の証券取引所に上場させる考えで、石油に依存する同国経済の多様化に向け数十億ドルを調達したい意向。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した関連書類によれば、目論見書は25日にアラビア語で提出され、その2日後に英語版が準備される。その後11月にはIPOに向けたブックビルディングを開始し、アラムコ株への関心を計ることになるという。IPO実施の最終決定はその後に行われる見通し。