10月5日、スウェーデンのストックホルムで再開した米朝実務協議だったが、北朝鮮側が「決裂」を表明、早くも暗雲が漂うことになった。
「非核化」とその「対価」に対する米朝双方の綱引きのなかで、米国は北朝鮮の“戦略転換”を読めなかったようだ。
「決裂」を表明した北朝鮮
ハノイ会談の交渉戦略捨てる
「米国は手ぶらでやってきた」。5日、7ヵ月ぶりに再会した米朝実務協議後、北朝鮮の金明吉(キム・ミョンギル)首席代表は声明を読み上げ、協議の決裂を宣言した。
金氏は、米国に年末まで熟考するよう勧告したといい、平壌までの帰途の際、記者団に繰り返し、米国の不実をなじった。
これに対し、米国務省の反応は異なっていた。「複数の新たな提案を行った」と説明。「8時間半の協議の内容や精神を反映していない」と反論した。
どうして、こうした食い違いが起きたのか。