トップの失敗を容赦しない
台湾の人々

 台風の通り道であり地震も頻発する台湾は、日本と同様、自然災害と常に背中合わせの土地柄だ。2009年8月の台風8号上陸の際は、台湾で発生した大規模水害で、馬英九総統(当時)の対応の遅れが批判されたことがある。

 台湾でもたびたび発生する対応の遅れだが、日本に帰化した台北出身の周輝さん(仮名)はこうコメントする。

「台湾市民は、政治家や行政長の失敗を容赦しません。ハッキリものを言う市民と、それを取り上げるメディアが政治家を突き動かします」

 台湾の某県知事の孫に当たる徐毅さん(仮名)さんは、「祖父は口癖のように『情報網の構築こそ政治家のバロメーターだ』と繰り返していました」と回顧する。上がってくる情報を待つのではなく、自ら取得できるかどうかは『韓非子』にもある政治の要諦だ。

 日本でも、台風15号で初動の遅れに批判が集中したことを機に、内閣府が初動対応の検証チームを立ち上げた。被災者の生活復旧を最重要視した現場対応にスピード感は生まれるだろうか。今後の展開を見守りたい。