プレゼント、記念、自分へのご褒美に。特別な瞬間に手に入れたいジュエリー。高額だからこそ、失敗したくない! 自分らしく似合っていて、長く使えるものを選びたい。けれど、いったい何を、どこで買えばいいのかわからない……。 そんなジュエリー初心者のために、選び方や、素敵に見える着け方のコツ伺いました。教えてくれるのは、ファッション業界の、おしゃれ上級者たちも憧れるジュエリーディレクター・スタイリスト、伊藤美佐季さん。 その美しいスタイリングと、本当に良いものを見抜くセンスは、「伊藤さんが選んだものが、次に流行るジュエリー」と言われるほど。本連載では、著書『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』の中から、そんな伊藤さんのジュエリー論をご紹介していきます。
まず手に入れたいのは、必ず使えるベーシックな7点
いざ、「ジュエリーが欲しい!」と思い立った時は、ぱっと目立つようなデザイン性の高いものに目がいってしまいますよね。ですが、やはり最初は、毎日使えて、どんなファッションにも合わせやすい、シンプルでベーシックなものを持っておくと重宝します。
具体的にどんなものかというと、『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』の中で「基本の7アイテム」としてご紹介している、ダイヤのピアス、パールのピアス、地金のフープピアス、パールのネックレス、エタニティリング、ゴールドの地金バングル、シルバーのチェーンブレスレット、の7点。
これらは、ファッションでいう、白シャツやデニム、ローファー、黒のワンピースのようなもの。
いずれもシチュエーションを選ばず、どんな体型、ファッション、ライフスタイルの人にも似合うものばかりです。
しかも、シンプルで長く愛用できて、且つこれひとつだけでもサマになるので、最初に購入するアイテムにぴったり。もちろん、ほかのアイテムと重ね着けしても、きれいに決まります。
初めてジュエリーを買う方や、何を買っていいか分からないという方には、ぜひこちらを参考にしていただくとよいでしょう。ただし、この7点を全部揃える必要はありません。これらの中から、もちろん1つでも構わないので、自分のライフスタイルに合うものを自由に選び、活用してください。
「基本の7アイテム」は毎日でも着けられる、普段着のジュエリー
実は、私がこれらのベーシックアイテムの重要性に気づいたのは、ジュエリーの仕事をするようになってだいぶ経ってからでした。ジュエリーに興味を持ち始めた20代の頃の私は、「一刻も早くジュエリー上手になりたい」「どうせ買うなら、人と違うものを買いたい」という思いが強く、最初から背伸びしすぎたものや、デザイン性の高いものなど、難易度の高いジュエリーばかりを買いがちでした。
けれどそれらは、まだ若かった自分自身や、当時着ていたものにはアンバランス。結局、着ける機会が見つけられず、せっかくのジュエリーを十分活用することはできませんでした。こうした苦い経験をしばらく繰り返したのち、ふと気づいた時、日常的によく身に着けていたのが、この基本の7アイテムでした。
シンプルなデザインだからこそ、毎日でも気負いなく着けられる。使う回数を考えれば、コスパも抜群!まさに、買って損なしのアイテムなのです。これからジュエリーを買おうとしている方には、私のように回り道することなく、ぜひこうしたベーシックなものを最初のひとつに選んでいただければと思います。
※本記事は、2019年4月30日に公開したものを再編集し掲載したものです
ジュエリーディレクター、スタイリスト。ジュエリーの広報機関のPRを経てイタリア・フィレンツェに遊学、帰国後スタイリストに。つける人の個性を活かす洗練されたスタイリングは、女性誌のほか多くの女優からも支持されている。ジュエリーブランドへのアドバイス、ジュエリーに関する講演などでも活躍。