「そろそろ、ジュエリーを買ってみよう!」と思っても、高額で服のように気軽に買いかえることができないジュエリーに対して、私たちの経験は圧倒的に不足しています。ですから、いざ「何か欲しいな」と思っても、何を買っていいのか、どこで買えばいいのか、そもそも、どこにどうつければいいのかもわからない!という方は、多いと思います。そこで、ジュエリーディレクター・スタイリストとして大活躍中の伊藤美佐季さんに、著書『そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』の中から初心者でも失敗しないジュエリー選びについて教えていただきました。

ネイルが主役の日は、地金のみのリングでモダン&クールに

赤などパッと目を引くネイルカラーや、凝ったネイルアートが定番という方の場合、指輪まで色石やダイヤモンドをふんだんに取り入れたものを着けてしまうと、たちまちトゥーマッチな印象になってしまいます。指がとてもきれいな方で、そこをジュエリーで際立たせたいという場合でも、やり過ぎは逆効果。ネイルと指輪、どちらを優先するかきちんと決めることが大切です。

やりすぎ?!<br />こんな時、ジュエリーはどうすればPhoto by 成尾和見(SEPT)

写真のように、派手なネイルをする場合、指輪は地金のみのものを選びましょう。地金の色は、シルバーでもゴールドでも、どちらでも構いません。ただし、ネイル自体がこってりした印象な分、デザインはすっきりと、モダンなものを組み合わせることで、洗練された印象になります。

眼鏡をかける時の、ジュエリー

日常的に眼鏡を着用している方から、「眼鏡をしている時のジュエリー使いが難しい」というご相談をいただくことが度々あります。テレビや雑誌などを見ていると、存在感のある眼鏡に大ぶりのピアス、首元にはネックレスという方をよく見かけますが、やはりやり過ぎ感は否めません。

では、眼鏡をかけている日、ジュエリーを素敵につけこなすにはどうすればいいのでしょうか。

眼鏡は顔にプラスするものですから、ジュエリーを着けるならそこから離れたところをメインにしましょう。リングやバングルなど手元であれば、重ね着けをしても決してトゥーマッチ感にはつながりません。逆にNGなのは、ネックレス。どちらも正面から見た時、中心にあるので目立ち、眼鏡とネックレスが顔まわりで主張し合ってしまうので、極力避けたほうがいいと言えます。

また、ピアスも眼鏡と隣り合うほど近い部分に着けるものですから、主張の強いものは避けたほうが無難です。耳に何かを着けたい場合は、どんなファッションにも合わせやすい基本のアイテムであるダイヤモンドや小さめパールのスタッドピアスなど、シンプルなものを。また、小さな地金のフープピアスなどつけるのであれば、眼鏡の地金とジュエリーの地金の色を統一すると、違和感なくおさまります。

そろそろ、ジュエリーが欲しいと思ったら』では、ほかにもたくさんの素敵なジュエリーの着け方や、後悔しないジュエリーの選び方などをご紹介しています。初めてジュエリーや時計を買うという方におすすめのアイテムや、ブランド。おすすめのモデルなども、たくさんご紹介していますので、ぜひ、参考にしてみてくださいね。

伊藤美佐季(いとう・みさき)
ジュエリーディレクター、スタイリスト。ジュエリーの広報機関のPRを経てイタリア・フィレンツェに遊学、帰国後スタイリストに。つける人の個性を活かす洗練されたスタイリングは、女性誌のほか多くの女優からも支持されている。ジュエリーブランドへのアドバイス、ジュエリーに関する講演などでも活躍。