フェイスブック、好決算の陶酔は今だけかPhoto:Reuters

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

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 フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は過去数カ月、想像できる限りのあらゆる方面で会社を守ることに徹していた。それを考えると、同氏にまだ影響力があるのは驚くべきことだ。しかし、同社のプラットフォームがユーザー数の拡大を続ける一方、投資家が同社に今後も陶酔したままでいるかは分からない。

 フェイスブックが30日発表した7-9月期(第3四半期)決算は力強い内容となった。同社のアプリには引き続きユーザーが流れ込んでおり、今や月間アクティブユーザー数(MAU)は28億人に上る。驚くべきことに、同社は7-9月期に米国とカナダでユーザー数が300万人増えたとした。昨年に英データ分析会社ケンブリッジ・アナリティカをめぐるデータ流出スキャンダルが起きるかなり前から見ても大きな伸びだ。

 フェイスブックのユーザー数拡大が引き続き広告主を喜ばせているのは明らかだ。7-9月期の広告収入は174億ドル(約1兆9000億円)とアナリスト予想を上回った。ただ、為替変動要因を除いた増収率は30%と前四半期から1ポイント減速した。一方で設備投資額はアナリスト予想を下回る水準に抑え、純利益を押し上げる要因になった。