米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は今週、経済活動が深刻な減速に見舞われるまで利下げを休止する可能性を示唆した。1日発表された米雇用統計は、休止をひとまず正当化するものとなった。10月の雇用は底堅かった。自動車業界のストライキの影響や国勢調査を前にした大幅な減少を踏まえればなおさらだ。FRBは今週、フェデラルファンド(FF)金利誘導目標を25ベーシスポイント(bp)引き下げ1.5~1.75%とした。利下げは7月以降で3回目となる。パウエル氏は当局者が当面、政策変更を手控えたい意向であることを示唆した。今夏に世界の成長と設備投資の減速を背景とする成長リスクに直面した経済活動について、現行水準あたりで安定するか、一段と弱まるかを見極める考えだ。