繊維質が多い粗飼料も、炭水化物やタンパク質が多い濃厚飼料も牛には必要だが、両者は別のものだ。

 人間の食べものに例えれば野菜と米のようなもので、両方とも必要だが、野菜が足りないからといって米を輸入してもほとんど役にたたないのと同じだ。

 日米首脳会談の決定を受け、農林水産省の外郭団体である農畜産業振興機構は9月24日、害虫による食害を理由とするトウモロコシの緊急輸入制度の詳細を発表した。

 商社や飼料メーカーが9月2日~来年3月末に備蓄する輸入トウモロコシの量が前年同期より増えた場合、増量分の保管倉庫費や購入代金の金利を補助する。

 米国産のほかブラジル産なども対象とし、上限は275万トン。最大で52億円の財政資金を投入する、という。

 これについて江藤拓農水相は10月11日の衆院予算員会で「関係各社で検討が進んでいて、最大のシェアを持つ会社は今月中にも輸入業者と相談を始めると言っている」と述べた。

 275万トンといえば、年間輸入量の3ヵ月分だ。そんなに大量の濃厚飼料用トウモロコシを輸入して一体、何に使うのだろうか。

(ジャーナリスト 岡田幹治)