中国ではマリフアナは危険な麻薬とみなされ、所持は厳しく罰せられる。それでも急成長中の大麻製品市場で大国になろうとする取り組みが止むことはない。中国は衣服や従来の医薬品として使用するため何千年も前から麻(ヘンプ)を育てており、世界最大のヘンプ生産国となっている。同国はそれを足かがりにカンナビジオール(CBD)の大量生産に乗り出している。CBDは、マリフアナに関係のある緩やかに規制された化学物質で、入浴剤からペットフードまで多様な製品に利用されつつある。そうした取り組みの中心となっているのが、中国で初めて産業規模での大麻栽培を合法化した雲南省だ。この南西部の省では、人の身長を上回るほど高く伸びたヘンプが数キロにわたって植えられている。秋にはその葉や花は手作業で収穫され、天日で干されたあとにCDB粉末やオイルへと形を変え、輸出される。雲南の小都市、曲靖でヘンプ畑を管理するヤン・リウさんは「この産業は農家の活動を再活性化させる可能性がある」とし、「私は既に夢中だ。これは将来、多くの恩恵をもたらしてくれる気がする」と話す。