大手コンビニの逆を行く
「gooz(グーツ)」

 中堅コンビニの復活の場は、大手が取り切れていない立地や、需要を顕在化することにあるといえる。

 そんな中でもローソンと事業統合したスリーエフが展開する「gooz(グーツ)」というコンビニは、従来のコンビニでは人手がかかったりして、大手のオペレーションには合わないとみられていた部分だけを集めた新型のコンビニ店舗だ。

「グーツいちょう並木通り店」は横浜市中区の日本大通りに面した店舗だが、平均日販は80万円を売り上げる店だ。

 品ぞろえは店舗内でご飯を炊いて握るおにぎりや弁当、同じように店内で焼くベーカリー、さらに店内で焙煎(ばいせん)して入れるコーヒーなどが並ぶ。時代に逆行し、店内で出来たてを提供しているのが特徴だ。

 大手コンビニでは「おでん」をやめたり、24時間営業を短縮したりして人手不足をカバーしようと懸命だが、グーツはその逆を行っている。

 その代わり、通常のコンビニにはある加工食品や日用品はほとんどないし、業務上の負担になる料金の収納代行サービス、銀行ATM(現金自動預け払い機)もない。

 しかし、レンチンの弁当でなく、出来たてを販売すれば顧客満足度が高まるだろうし、それで平均日販が80万円ともなれば、人件費もかけられる。商品の回転が早ければ鮮度も向上し、好循環が生まれる。従来の商品やサービスを再構築し、大手ではなかなか真似できないコンビニの再創造を行っている形だ。

 もっとも、こうしたコンビニの動きはあくまでゲリラ的で、まだ大手コンビニを脅かすまでの勢力にはなっていない。

 しかし、大手コンビニが時短問題で揺れ、これまでの運営にひずみが出てきているなかで、中堅コンビニの間隙を縫った取り組みは注目を集めそうだ。