コンビニではレジカウンターの揚げ物総菜などのファストフードがドル箱的存在だが、これを利用して出来たて弁当を手掛けるチェーンは少なくない。ローソンは出来たて弁当に注力、拡大を目指しているし、セイコーマート、デイリーヤマザキ、ポプラが現在も力を入れる。だがセブン-イレブンはいくつかの実験をしてきたが、今のところ出来たて弁当らしき商品はない。出来たて弁当は10月からの消費増税でコンビニの優位性を発揮できる商品などといわれているが、果たして広がるのだろうか――。(流通ジャーナリスト 森山真二)
セブンが11月から首都圏で
順次アジフライを販売
セブン-イレブン・ジャパンが11月から首都圏で、順次アジフライを販売する。コンビニにとって、揚げ物総菜は利益率が高いことで有名だが、実はセブン-イレブンは地域別に複数の揚げ物を展開している。
地方のセブン-イレブンの店舗に行くと関東地方ではなじみのない商品がレジカウンターのホットウォーマーに鎮座している。
例えば九州の福岡県では「うま辛棒」という唐揚げ、「うま味噌チキンカツ」は愛知県での販売。北海道では「塩味ザンギ」というような具合だ。「ソースinチキン(マスタード)」「山賊焼スティック」も地域限定だ。地域別に味付けを変えるやり方を徹底しているセブン-イレブンらしい取り組みではある。
これだけ“おかず”がそろっていれば、後は店内でご飯を炊いて「揚げ物」などを添えれば弁当の出来上がり、出来たて弁当の販売も近いのではないかと思うかもしれない。だがセブン-イレブンは出来たて弁当をやる気配はない。
コンビニで出来たて弁当を手掛けているチェーンは少なくない。いくつかのチェーンでそれを“売り”にしている。