日本国内の自動車市場は1990年代初頭のバブル経済崩壊とともに、それまでの右肩上がりの成長市場から一転して停滞から減少トレンドを歩んできた。それでもクルマ社会は成熟化し、とくに地方部では生活の足として定着している。

 その中で、国産ブランドだけでも乗用車8ブランド+レクサスにドイツ車を中心とする輸入車ブランドが競合し、世界でも有数の激戦地といわれる。当然、販売競争において商品力(新車投入)が重要になってくるが、販売力やサービス力が伴わないと勝ち抜けない。

今後ますます重要視される
オンラインでの対応

 J.D.パワージャパンの2019年顧客満足度調査のセールス満足度の総合評価でアウディとVWがトップとなったのも、輸入車ブランドが国産ブランドと激突するケースが多くなり、輸入車ディーラーのセールス・アフターサービス強化の動きが進んでいる好例だろう。

 一方で、国産ブランドはすでにトヨタを除いて90年代末から2000年以降、複数販売チャネルを整理し、ワンチャネルディーラー体制に移行してきた。市場が拡大している時期は、複数チャネル販売網でボリュームを拡大し販売シェアを上げるのがメーカー論理であった。

 しかし日本の自動車市場は、地方でのクルマの必然性が軽自動車人気の根強さの背景にあり、今や全体の4割が軽自動車という市場構成にある。その中でシェア拡大のメーカー論理は通用しなくなっていた。超高齢化社会の到来と日本版MaaSへ移動サービスシステムの方向も向かう。そこでは、クルマの保有から利用・活用への対応も求められることになる。

 さすがの国内1強と言われてきたトヨタも、2020年5月からトヨタブランド4チャネルでの全トヨタモデル併売に踏み切る。事実上、トヨタワンチャネル化の方向につながるものだ。

 こうした流れにあって、自動車ディーラーが生き抜いていく方策が強く求められている。すでに米国での自動車販売は、ここ10年で大きく変化しているという。ウーバーやリフトの配車アプリやシェアリングが一気に浸透しており、クルマのオンライン購入も2018年で24%に上昇している。