企業もこうした動きには敏感で、ゼリア新薬とのコラボレーションにより月経前症候群を擬人化したPMSちゃんも誕生している。

 また、昨今は、男性映画監督である朴基浩氏によって、生理が直接的な表現を避けられ「アレ」と言われていることへの疑問を始めとした原体験を元に、改めて生理に関して見つめ直すキッカケとすべく制作されたドキュメンタリー映画『LOOKING FOR THAT』が公開され、話題になっている。

 朴さんは兵庫県出身・在住で、母親と姉2人の女系家族で育った。女性が3人いる実家のトイレには、トイレットペーパーの隣に生理用品が置かれており、小学生の時には「なんだろう?」と中を開けて見たこともあったという。

 オープンな雰囲気の家庭で、性についての会話も普通に交わされていたが、生理のことだけがなぜか「アレ」と呼ばれ、タブー視されていた。社会にとって生理ってなんなんだ。違和感を覚えていた朴さんは、本映画で、アスリート、セックスワーカー、夫婦、男性など16人へのインタビューを通し、それぞれの立場から生理に対する価値観を引き出した。

 朴さんは、「生理が流行語になるくらい、人々が日常の会話で生理を頻繁に話すようになれば」とインタビューで語っている。

 さて、正明さんにも姉がいる。生理の時、だるそうにしているなと思ったことはあったが、特に興味も持たないまま正明さんは成長し、結婚して、家を出た。

 志津さんの生理が重いことは、結婚前から知っていたが、触れてはいけないことであり、理解もできないと思っていたので、(アレかな)と思ったときは、ひたすら我慢し、“アレの嵐”が過ぎ去るのを待ってきた。優しさからではなく、分からないから、避けてきたのである。