米下院民主党は10日、ドナルド・トランプ米大統領に対する2つの弾劾条項を発表した。司法委員会は、1つ目の弾劾条項として、トランプ氏が政敵の調査を行うようウクライナに圧力をかけた疑惑が権力乱用に相当すると判断。2つ目の条項は、トランプ氏が政権関係者らによる弾劾調査への参加を阻止したことが議会への妨害に当たるとした。弾劾条項の公表に至るまで、証人17人による100時間以上に及ぶ宣誓証言が行われた。司法委は週内にも弾劾条項案について採決を行い、下院本会議へと送られる可能性がある。下院はすぐに審議入りする見通しで、単純過半数が支持すれば可決される。その後は、上院で弾劾裁判が行われる予定で、おそらく来年1月から開始される。トランプ氏の罷免には、上院で3分の2以上の賛成が必要。上院は共和党が過半数議席を握っており、与野党双方の議員はトランプ氏が罷免される可能性は低いとみている。